最近投与可能になった術後補助療法の経口治療薬

今月は最近1年半の間に術後補助療法として使用可能になった、3種類の経口剤についてお話をします。この3種類の薬剤はCDK4/6阻害剤のベージニオ、BRCA1/2遺伝子異常の患者さんに使用するリムパーザ、そして経口の5FU系… 最近投与可能になった術後補助療法の経口治療薬 の続きを読む

乳癌治療におけるコンパニオン診断について

今月のテーマは乳癌治療におけるコンパニオン診断についてお話しをします。コンパニオン診断という言葉は聞き慣れない言葉だと思いますので簡単に説明させて頂きます。 乳癌治療におけるコンパニオン診断とは、患者さんの乳がん細胞に存… 乳癌治療におけるコンパニオン診断について の続きを読む

エンハーツの適応拡大について

2022年7月の院長ブログで、Her-2(ハーツー)陽性乳癌の治療の進歩と言うタイトルでブログを書いています。ハーセプチンに始まり、いろんな抗Her-2薬について書いています。また2022年11月のブログでは、エンハーツ… エンハーツの適応拡大について の続きを読む

比較的高齢の乳がん患者さんの術後放射線治療について

2023年2月に「ニューイングランドジャーナルオブメディシン」という世界的に有名な医学雑誌に、乳がん術後の放射線治療の有無による、乳房内再発の結果や、遠隔転移の有無、生存率の結果が発表されました。 乳癌で乳房温存手術を受… 比較的高齢の乳がん患者さんの術後放射線治療について の続きを読む

ティーエスワンの乳癌術後補助療法における適応拡大

大鵬薬品工業から発売されている経口抗癌剤のティーエスワンは、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤で、消化管から吸収後に抗がん剤フルオロウラシル(5-FU)に変換される代謝拮抗物質のテガフール、体内で5-FUの分解を阻害するギメ… ティーエスワンの乳癌術後補助療法における適応拡大 の続きを読む

Her-2低発現の転移再発乳癌の治療

「2022年7月にHer-2(ハーツ-)陽性乳癌の治療の進歩」というタイトルでブログを書いていますが、今回それに関連した話をします。 2022年7月のブログの最後に記載した、2020年5月25日に日本で発売された抗悪性腫… Her-2低発現の転移再発乳癌の治療 の続きを読む

トリプルネガティブ乳癌に対するキイトルーダの適応拡大

2022年9月26日、MSD株式会社は、抗悪性腫瘍薬/抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ、以下キイトルーダ)について「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がんにおける術前・術後薬… トリプルネガティブ乳癌に対するキイトルーダの適応拡大 の続きを読む

リムパーザ(オラパリブ)の適応拡大について

リムパーザはDNA修復の主要酵素であるポリ(アデノシン5’ニリン酸リボース)ポリメラーゼ(PARP)を阻害する分子標的薬で、言い換えると、「塩基除去修復機構」を阻害する分子標的薬です。(図1参照)体の設計図であるDNAは… リムパーザ(オラパリブ)の適応拡大について の続きを読む